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2007.12.01

柳都物語  第63回について

 「柳都物語・第63回」『麻美子のノート(3)』、いかがでしたでしょうか?

 本編1枚目の写真(西新道通り)、および2枚目の写真(東新道通り)、共にその撮影は今年(2007年)の2月17日でした。

 さて10月27日より、半年ぶりの再開となった「柳都物語」ですが、初っぱなから「麻美子のノート」というウンチクに突入してしまい、全く以てストーリーが進みません。

 「麻美子のノート」は、尚樹たちのクラスメートである長沢麻美子が書いてきたレポートという設定ですが、その内容は小学5年生のレベルをかなり超えてしまいました。小学5年レベルで書こうかとも思ったのですが、それじゃ書きたいことが半分も書けないと思い、あえてレベルを下げませんでした。彼女は、きっと誰かに手伝ってもらったのでしょう。
 「麻美子のノート」シリーズのネタ本は、「新潟市史 通史編1 原始古代中世近世(上)」「新潟歴史双書5 新潟の堀と橋」などです。数字などの記述はもちろんネタ本どおりですが、その他の記述の中には私の推測で書いた箇所もあります。以下にそれを抜き出しておきます(すべて『麻美子のノート(2)』より)。

①「今の『寄居町(よりいちょう)』という地名は、そのとき寄居村が移ってきたなごりだそうです。」

②「元の新潟の町は砂丘の上に建っていたので、堀割はなかったのです。
 それでは、どうして新しい町では堀割が掘られたのでしょうか。
 それは、新しい町をつくるためには、家を建てる材木を運搬したり、引っ越しの荷物を運んだりしなければならなかったからです。
 それには、船を使った方がずっと便利だったのです。
 もちろん、堀割があれば、町ができたあとからでも便利でしょうから。」

③「『広小路堀』だけは、『小路』が取れずに『堀』が付け足されていますが、これはたぶん『広堀(ひろぼり)』では、言いづらかったためじゃないでしょうか。」

 ①について。
 「寄居町」は、『麻美子のノート(1)』で使った1枚目の写真に写っています。この写真で、画面左側から来る「柾谷小路」を左折して、画面正面の「東中通り」に入ったあたりが「寄居町」です。この写真でいうと、信号機の先の通りを挟んだ両側です。
 どのネタ本にも、「今の『寄居町』という地名は、そのとき寄居村が移ってきたなごりだ」とは書いてありません。でも、西川が干上がった跡地に寄居村を移したという記述があるので、西川はまさに「東中通り」あたりを流れていたわけですから、これで間違いないんじゃないかと思います。

 ②について。
 古い新潟の町(古新潟というそうです)に堀割が無かったわけは、どの本を読んでも書いてありませんでした。
 でも現地を歩いてみると、こんな砂丘の高台では、どっからも水を引っぱって来れないというのが良く分かります。たとえ引っぱって来れたとしても、下は砂ですからみんな抜けてしまいます。
 で、信濃川の中州に移転したとき初めて堀割が掘られたわけです。そのとき、なぜ堀割が掘られたのかについても、どの本を読んでも書いてありませんでした。従いまして、この部分の記述は、すべて私の想像です。

 ③について。
 新しい新潟の町で掘られた堀割は、古新潟では「通り」や「小路」でした。
 「通り」の方では、「片原通り」が「片原堀」になっています(「寺町堀」は、古新潟で通りが無かったところに掘られました)。
 「小路」の方では、「御祭小路」「広小路」「道心小路」「新津屋小路」が、堀割に変わっています。このうち「道心小路」にできた堀は、後になってから掘られたので「新堀」という名前になりました。
 「御祭小路」の堀は、どの本を読んでも、「小路」が取れて「御祭堀」となっています。逆に「広小路」の堀は、どの本を読んでも、「小路」が付いたままの「広小路堀」です。
 問題は「新津屋小路」の堀で、本によって「新津屋堀」と「新津屋小路堀」、2種類の記述に分かれています。私は、「御祭小路」では「小路」が取れて「御祭堀」となっているのに、「新津屋小路」の「小路」が取れずに「新津屋小路堀」ではヘンではないかと思いました。で、「柳都物語」では、「新津屋堀」で通してあります。
 では、なぜ「広小路」だけは、「小路」が取れずに「広小路堀」なのか、と考えたとき、③のような理由ではないかと思った次第です。

 「麻美子のノート」は今回で終わりますが、実はこの後もウンチク話が続きます。ストーリーが動き始めるのは、年明けになってしまいそうです。

 それでは次回の「柳都物語」をお楽しみに。12月8日、掲載予定です。

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