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2005.12.17

柳都物語  第25回について

 「柳都物語・第25回」『水戸教公園』、いかがでしたでしょうか?

 本編で尚樹たちは、住吉神社と水戸教公園で不思議な石を見つけました。
 この石は、いったい何なのか?
 さらに、住吉神社の柱に書かれた「水戸教」とは何か?
 住吉神社からだいぶ離れたところにある水戸教公園との関係は?
 これらの謎については、本編で追々明らかになっていきますので、今回の緑亥館通信では、全然別の話をしようと思います。

 先週の金曜日(12月9日)、TBSのスーパーフライデーで、「今そこにある危機Ⅱ巨大地震は必ずやってくる」という番組が放送されました。
 昨年10月、新潟県中越地震が発生し、年末にはスマトラ沖地震が続き、それ以来、巨大地震を特集した番組が頻繁に放送されるようになりました。
 こういった番組で、地盤の「液状化」という現象が語られるとき、必ず取り上げられるのが、1964年(昭和39年)に起こった新潟地震です。
 この日のスーパーフライデーでも、地面が液状化して水が噴き出す様子を捉えた、新潟地震の映像が紹介されていました。新潟地震は、地盤の液状化が構造物に甚大な被害を与える現象であることを、我々に初めて認識させてくれた地震だったのです。
 新潟地震を象徴するシーンに、「落下した昭和大橋」「炎上する石油タンク」「横転した県営アパート」「水没した新潟空港」「信濃川を逆流する津波」といったものがあります。
 これらのうち、「横転した県営アパート」「水没した新潟空港」は、明らかに液状化による被害です。
 4階建てのコンクリートアパートが横転したのは、地震の揺れによるものではないのです。土台を支える地盤が液状化したために、アパートはゆっくりと傾いていき、最後に横倒しになったものです(「柳都物語・第4回について」参照)。
 新潟空港では、揺れがおさまった後に空港ビルがゆっくり沈み始め、同時に足下から水が湧きあがってきたそうです。
 そして、「落下した昭和大橋」も、どうやら液状化によるものらしいのです。
 橋桁が落ちた写真を見れば、おそらく大半の人が、地震の揺れによるものと考えるのではないでしょうか。実は私もずっとそう思っていました。阪神大震災では、地震の揺れによって高速道路が橋脚ごと倒れましたが、あれと同じ現象だと思っていたのです。
 ところが、どうやら昭和大橋の落下は、直接の揺れによるものではないらしいのです。
 と言うのも、揺れがおさまってから橋桁が落ち始めたという目撃証言があるからです。
 つまり、地面が揺れているうちは、昭和大橋は落ちてなかった。揺れがおさまってから落ち始めたということです。
 これはどういうことなのでしょうか。これがどうやら、液状化による「側方流動」という現象によるものらしいのです。
 側方流動については、スーパーフライデーでも取り上げられていましたが、液状化した地盤が水平に動き出してしまう現象のことです。
 この側方流動により、信濃川近くの地盤が川に向かって動いたため、橋脚がずれて橋桁が落ちたということらしいのです。なんと、川幅が20メートルも狭まったところがあるそうですから驚きです。
 日本には、新潟のように河口に開けた都市がたくさんあります。しかも、そういった町は大都市である場合が多いのです。そして、そういった都市の多くは、新潟と同じような地盤の上に建っていると思われます。
 折柄の耐震強度偽装問題などもあって、都市を襲う大地震の恐怖は、ますます大きくなっているのではないでしょうか。

 それでは次回の「柳都物語」をお楽しみに。12月24日、掲載予定です。

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