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2006.03.25

◇その他お勧め小説

◇緑亥館物産コーナー◇

 緑亥館物産コーナーでは、『緑亥館』で取り上げた書籍やDVD、そのほか『緑亥館』に関連する商品などをご紹介しています。

『その他お勧め小説』の巻/書籍編

 ここでは、ジュブナイルや児童文学以外のお勧め小説をご紹介します。
 実際に私が何回も読み返している作品ばかりです。
 ジャンルがバラバラなので、作者の五十音順で並べました。

◆明石散人:「鳥玄坊」
 学研の雑誌「ムー」に載っているような話が嫌いでない方にお勧めします。
 そう言う話が好きな方なら、間違いなくはまります。
 嫌いな方も、だまされたと思って読んでみてください。
 とにかく壮大な話です。
鳥玄坊(1) 鳥玄坊(2) 鳥玄坊(3)

◆石川英輔:「大江戸神仙伝」
 江戸時代へのタイムスリップ物です。
 好評のためシリーズ化され、今も続いています。
 江戸時代に迷い込んだ男が、持っていた文明の利器や医学知識を使って江戸の人々を驚かせ、仙人に間違われるという話です。
 タイムスリップ物と言っても、いわゆるSFではありません。
 タイムスリップという設定が用いられているのは、江戸時代と現代とのカルチャーギャップを描くための手段なのです。
 とにかく面白いです。
大江戸神仙伝

◆石黒耀:「死都日本」
 第26回メフィスト賞受賞作。
 火山噴火を題材にしたクライシスノベル。
 クライシスノベルとしては、小松左京の「日本沈没」以来の本格作。
 その内容の精密さについては、火山学者の間でも話題になったそうです。
死都日本(にっぽん)

◆岡本綺堂:「半七捕物帳」
 岡本綺堂は、明治5年に生まれ昭和14年に亡くなった作家です。
 「半七捕物帳」は、大正5年から書き始められました。
 大正5年といえば、今から90年も昔です。
 ところがその文章は、今読んでも新鮮なのです。
 言い回しが絶妙でユーモアがあって、話の筋よりもむしろ文章に酔わされるんだと思います。
 江戸の描写でありながら、イギリス風なユーモアも感じます。
 綺堂は、同時期に発表されていたコナンドイルの「シャーロックホームズ」シリーズを原文で読んでいたそうです(日本語訳などまだありませんから)。
 ひょっとしたら、イギリスの文章が持つニュアンスを原文から吸収していたのかも知れません。
 とにかく、何度読み返しても読み飽きるということがありません。
 無人島に小説を1冊だけ持って行けるとしたら、私は迷わずこれを選びます。
 今から10年以上前になると思いますが、私は綺堂の小説の中から、感心した文章を抜き出してパソコンに打ち込んでみたことがあります。
 そんなことをしても私の文章は上手くなりませんでしたが、ずぼらな私にそこまでさせる力が綺堂の文章にはありました。
半七捕物帳(1)新装版

◆小松左京:「日本沈没」
 ご存じ大ベストセラー。
 上巻が204万部、下巻が181万部売れたそうです。
 同時期にベストセラーとなった「ノストラダムスの大予言」の影響もあってか、本当に日本が沈没すると思いこんだ人もいたそうです。
 昭和48年に藤岡弘の主演で映画化されています。
 そして昨年(2005年)、草なぎ剛の主演で再び映画化されました。
 公開は今年(2006年)の7月15日です。
日本沈没(上) 日本沈没(下)

◆高橋克彦:「竜の柩」「霊の柩」「ドールズ」
 「竜の柩」は4巻物。
 「霊の柩」はその続編で2巻。
 壮大な伝奇小説です。
 やはりムー系の人にお勧めします。
 「ドールズ」は、江戸時代の天才人形師の魂が少女に乗り移るという話。
 好評のためシリーズ化されています。
竜の柩(1) 霊(たま)の柩(上(心霊日本(にっぽん)編)) ドールズ

◆平井呈一:「真夜中の檻」
 平井呈一は、H・P・ラブクラフトをはじめとする海外怪奇小説の翻訳家として有名ですが、中菱一夫という筆名で「真夜中の檻」と「エイプリルフール」の2編の小説を遺しています。
 下の創元推理文庫版には、この2編が収録されています。
 とにかく「真夜中の檻」が凄いです。
 創元推理文庫版の裏表紙には、「本邦ホラー屈指の傑作として名高い」とありますが、まさにその通り。
 私はこの小説を学生時代にアンソロジー集で読み、平井呈一の小説をもっと読みたくて探したところ、ほかに1編しか書いてなくてがっかりしたものです。
真夜中の檻

 以上、「『その他お勧め小説』の巻/書籍編」でした。

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